メモ 北欧神話
デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、アイスランドなどの北ゲルマン人の間に伝えられた神話。
北欧神話の根本資料は『古エッダ』とスノッリ・ストゥルルソンの『エッダ』(エッダ)。
北欧神話はギリシア神話の優美軽快な内容と比べると、対照的に、荒々しくて暗い。北欧神話は北欧の厳しい自然とゲルマン人の深刻な運命観をよく反映している。
北欧神話における世界のはじまりは、神々の前に巨人が存在し、しかも巨人を殺害し、その肉体によって天地がつくられる。
神々の世界の真中にアース神たちが住む。
そこにはイグドラシル Yggdrasill と呼ばれるトネリコの大樹(世界樹)がそびえている。
その枝は全世界の上にひろがり天に達する。三つの根はそれぞれ神々と巨人の国とニブルヘイムに達する。
巨人国の根の下には知恵の泉があり、神々の国の根の下にも泉がある。
神々と巨人族は相争い、その争いは様々なエピソードを生みながら展開される。
【平凡社世界大百科事典より】
世界樹ユグドラシル
世界樹ユグドラシル

From Northern Antiquities, an English translation of the Prose Edda from 1847. Painted by Oluf Olufsen Bagge
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ラグナレク
RagnarÅk
「神々の運命」の意味
世界の終末における神々と巨人族の壮絶な戦いでは、神々も滅びる。
狼が太陽を飲みこみ、星々は天から落ち、大地は震え、木々は根こそぎにされる。
凄絶な戦いの後にこの世は滅びるが、その後のことについては
エッダは美しい緑の大地が海中から浮かび上がり、この新しい世界に生き残った神々と人類が住み、
誠実な人びとが永遠に幸福な生活を送ることになるだろうと予言して終わっている。
【平凡社世界大百科事典より】
Emil Doeplerが描いたヴァルハラ炎上。(1905年頃)
Emil Doeplerが描いたヴァルハラ炎上
A scene from the last phase of Ragnarok, after Surtr has engulfed the world with fire. The surrounding text implies that this is Asgaror (Asgard) burning.
By Emil Doepler (1855-1922)
From Wikimedia project



予言と解釈  予言と解釈

神々が黄昏れて消えて行くと同時に、旧世界は滅び、新世界が誕生する。
これは、人類の大変革と救世主の偉業の前に従前の神々の業績は霞むことを示す。
深刻な運命が描かれるのは、千年王国を築く者はゲルマン民族ではない上に
その前にゲルマン民族がヒトラーの支配とその崩壊を経験せねばならなかったことからである。



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